ニューヨーク移住に限らず、海外移住をしてみたい方は多くいるかと思います。近年、リモートワークの普及に伴い、こうした新たなスタイルに対応した長期の滞在許可証(デジタルノマドのビザ)を発行、または法整備に取り組む国が増えるなど、海外移住の方法が増えつつあります。ただし、アメリカはビザの発行に関しては厳格で、とくに労働が許可されるビザに関しては年々取得が困難になる傾向にあります。それでは、現実的にどのような方法なら移住が可能でしょうか。米国で15年間過ごした筆者の体験を交えてご案内したいと思います。

1.まずは留学、あとのことはそれから

意外と多いのが、語学学校などに通いながら長期滞在するケース。学生ビザで滞在し、その間に就労ビザをサポートしてくれる雇用先を見つけたり、結婚相手とめぐり会ったりする方もいます。ただし、学生のステータスでは原則的にアルバイトが禁じられており、貯蓄や日本からの仕送りに頼らなければなりません。また、ソーシャルセキュリティーナンバー(SSN)というIDの役割を果たす番号の取得が困難で、銀行口座の開設やクレジットカードの取得、携帯電話の契約、賃貸契約、公共サービスの契約といった生活に必要な手続きができないといった難点があることにも注意が必要です。学校もおろそかにできません。滞在資格を維持するためには定められた一定の割合の授業に出席する必要があります。

語学留学の場合、費用をなるべく抑えたいという方も多いかと思います。

住宅については、ニューヨークは全米屈指の賃料相場が高いエリアです。コスト重視であればルームシェアという選択肢があります。移民の多い米国では、日本に比べてシェアする文化が根付いていますので、掲示板サイトなどで比較的容易に見つけることが可能です。

授業料は、1セメスター(学期のような概念、14週間~16週間程度)で1,000ドルほどの学校から5,000ドルを超える学校まで様々です。語学以外にダンスや音楽といったアート分野などで学生ビザを取得できる学校もあります。

2.日本から就職活動してみる

ここ数年は日系企業の募集がかなり減少したように感じますが、ビザをサポートしてくれる現地企業を探す方法もあります。私の周りにも何人かこのケースで現地生活をはじめた方がいます。就労ビザの取得には、職業に関連する学位を保持していなくてはならないなどの規制がありますので、専門家の助言が必要になるかと思います。また一般的な企業以外にも、寿司職人や美容師、看護師といったビザサポート付き専門職の募集も多々あります。求人サイトなどで探して履歴書を送り続けるなど、根気の良さが成功の鍵かもしれません。

3.スモールビジネスを起業する

少しハードルは上がりますが、就職せずとも自分でビジネスをニューヨークで立ち上げて、専用のビザを取得する方法もあります。起業といっても、レストランやネイルサロンといった店舗型の初期投資のかかるものから小さな事務所一つではじめるネットビジネス(筆者のケース)まで様々です。大袈裟に考える必要はありません。一般的に、こうした起業家のビザはE2ビザとよばれるカテゴリーのものです。ビザ取得にあたり、初期投資の金額がアレコレ言われているのを目にかけますが、実際のところ明確に定められていません。ビジネスを成功させる上で、合理的な資金であればよいのです。なお、このビザの難点は、申請時点で事務所や店舗の契約を行い、物販であれば仕入れをするなど初期投資をしなくてはならない、つまりビジネスの実態が求められるという点にあります。万が一申請が却下されると、投資は水の泡となる可能性があります。申請に際しては提出書類も膨大になるため、専門家によるサポートが必要になりますので、こうしたリーガルフィーも考慮に入れる必要があります。ビザの期間については、筆者のケースでは初回は1年、その後3年、最大で5年更新となりました。

4.永住権の抽選に応募する

とりあえず運に任せてみる!冗談のように感じるかもしれませんが、米国では毎年約5万5,000人の外国人に抽選を通じてグリーンカード(永住権)が発給されます。グリーンカードの正式名称は「a Permanent Resident Card」といい、保持者は米国に永住して働くことが許可されます。グリーンカードを取得する代表的な方法には、この抽選以外に、米国市民または合法的永住者である近親者がスポンサーとなる方法、米国の雇用主がスポンサーとなって申請する方法があります。

抽選は米国務省が主催するDiversity Immigrant Visa Lottery(多様性のための移民くじ)で、その名のとおり移民の多様性を推進するために実施されるプログラムです。応募期間は例年10月から11月の1ヶ月間程度で、コンピューターの抽選によってランダムに選ばれます。

どうでしたか。ご自身に合うオプションは見つかりましたでしょうか。このほかにインターンシップや研修生に対して発行される滞在許可もあります。また、私の知り合いには、現地の体験を自費出版することを目的に、最大で半年間滞在可能なビザを取得して滞在を繰り返している方もいます。スタイルは千差万別です。願えば叶う精神でとりあえず行ってみるでも良いのではないのでしょうか。始めてみなければわかりません。当サイトではニューヨーク移住に向けた学校や部屋探し、頼れる移民弁護士の紹介をはじめとした総合的なサポートを提供しています。ご相談は無料です。移住をお考えの方は、info@kurashifeed.comまでお気軽にご連絡ください。

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